バイデンは大統領として執務する最終日である1月19日に、トランプに
批判的な立場を取ってきた人たちに対して、予防的な恩赦を与えると発表したのだ。
予防的な恩赦とは、現在のところは罪に問われていないが、今後問われて
服役するようなペナルティが課されることがないように事前に手を打つという、特別な恩赦である。
恩赦対象は、アメリカの新型コロナ対策を推し進めた国立アレルギー感染症研究所元所長の
アンソニー・ファウチ博士、反トランプ姿勢を何度も示してきたマーク・ミリー
前統合参謀本部議長(米軍制服組トップ)、バイデンの親族5人、2021年1月6日に起こった
いわゆる「連邦議事堂襲撃事件」に関しての、米下院に設置された調査特別委員会に関わった人物らだ。
コロナウィルス「人工」的なものだった
まずはファウチ博士から取り上げてみよう。
私はファウチ博士は、政治的な意味合いを十分に理解できない理系人間だった
のではないかと思うが、そのために大きな過ちを犯し、その犯した過ちを
ごまかすために嘘を言い続けた人であると見ている。
2019年に出現し、2020年から世界を席巻した新型コロナウィルスについては、
今だに自然発生なのか、人工的に作られたものなのかの決着がついていない
ことになっているが、人工的に作られたものだと見るべきではないのかと
いうことは、当初から良心的な科学者たちからは指摘されていた。
新型コロナウィルスは、コウモリのウイルスであるRaTG13が起源であることは
広く知られるようになった。だが、RaTG13には、人体が普通に持つ
蛋白分解酵素である「フーリン」に触れると、ヒトの細胞にくっつきやすい形状に
変化するような性質は持っていない。
こうした性質を持つゲノム配列を「フーリン配列」と呼んでいるが、これはMERS
(中東呼吸器症候群)ウイルスやHIV(ヒト免疫不全症候群)ウイルスにしか
存在するのが確認されていないものなのだ。
ところが、世界を席巻した新型コロナウィルスにはこのフーリン配列が存在する
のである。RaTG13が自然の進化の中でこうした性質を持つようになったとは考えにくいのだ。
ミリー前統合参謀本部議長の軍紀違反
次にマーク・ミリー前統合参謀本部議長について考えてみよう。統合参謀本部議長というのは、
米軍制服組のトップだが、マーク・ミリーは第1期のトランプ政権下でもその地位にありながら、
トランプ大統領の意向に従わない発言を行っていた。
例えば、トランプ大統領は中国を先制攻撃しようとしているのではないかとの疑念を、
中国人民解放軍の李作成統合参謀部参謀長から電話において示された時に、仮に
奇襲攻撃せよとの司令をトランプ大統領からもらったとしても、攻撃する前に
攻撃があることを中国側に伝えると話していた。
バイデン一族への「闇」資金の流れ
次にバイデン大統領の親族5人について見てみよう。
恩赦の対象はバイデンの弟のジェームズ・バイデン、その妻のサラ・バイデン、
妹のヴァレリー・バイデン・オーエンズとその夫ジョン・オーエンズ、別の弟の
フランシス・バイデンだ。なお、息子のハンター・バイデンは1ヶ月以上前の
12月初めに恩赦が発表されている。
バイデンについては、息子のハンター・バイデンが大きく絡む形で、様々な
怪しい資金の流れがあることについては、すでに米下院政府監査委員会で様々に
明らかにされている。
まだ議会召喚という手段がある
このように見てきた場合に、バイデンの恩赦がいかに問題の多いものだったか
がわかるだろう。
では、トランプの側はこうした恩赦に対して何らの攻め手もないのだろうか。
実は共和党の側からはこうした恩赦された人たちを議会に召喚することを
求める声が上がっている。恩赦の場合には、黙秘して自分を守る必要がなくなるため、
黙秘権の行使ができなくなるからだ。議会に呼んでしっかりと証言してもらおう
ではないかというのである。黙秘を選択すれば、恩赦は取り消されることになる。